モバイルアプリ成長

収益が飛躍的にアップする、確実な3つのA/Bテスト

Tomoya Katagi
5月 6, 2021

「常にテストを。」エンゲージメントを高めパフォーマンスを向上させるために、アプリのデベロッパーたちがこのモットーを唱え続けるのには、確固とした理由があります。 アプリのA/Bテストを行うことには確かなメリットがあるのです。 

  •   ユーザーのエンゲージメントをより深く理解
  •   全体的な体験を最適化し、改善
  •   アプリのパフォーマンスと収益性を向上

A/Bテストとは?

A/Bテストは、アプリのビジネスを発展させていくための学習と成長に欠かせません。A/Bテストでは、ユーザーは別々のセグメントにランダムに分けられ、各グループにはそれぞれAまたはBの体験が提示されます。 

異なるコホートで、十分な数のユーザーで実験ができたら、どちらのバージョンがよりコンバージョンが高いか、より反応が良いかが分かるようになります。  

 

なぜA/Bテストなのか?

A/Bテストの目的は、ユーザーのコンバージョンを理解することにあります。パフォーマンスを分析し、コンバージョンを計測できることに加え、ユーザーの行動や好みも見えてくるので、より戦略的にシステムや機能を構築していくことができます。 

基本的にはどんなものでもテスト、分析が可能です。A/Bテストの簡単な例をいくつか挙げてみましょう。

  •   CTAボタン:ボタンが目立たなくてユーザーに十分アピールできていない可能性もあるので、ボタンの色や位置を変えてコンバージョンの向上を図ることができます。画面の上部がいいのか、あるいは下部がいいのか。それともフローティングボタン(画面の一部に常に表示されるボタン)の方がいいのかをテストします。
  •   エンゲージメント:モバイルゲームでユーザーにプレイを続けさせたいと考えているなら、画面にプレイヤーのスコアを表示して他のプレイヤーのスコアと比較できるようにすることもできます。このような競争的な要素がプレイヤーのモチベーションやエンゲージメント向上につながるのかが、A/Bテストから見えてきます。
  •   マネタイゼーション:様々なバナーやアプリ内課金をテストして、どれが最もクリックされるかを実験することができます。

 

A/Bテストのベストプラクティス

同じものを2パターン準備して、その成果を比較することでインパクトを把握するというのがA/Bテストの核になります。 

テストを実施するうえでのベストプラクティス:

  • 結果の仮説を立てる
  • テストのために変えた部分以外の条件はできる限り同じにする
  • 明確なスケジュールを立てて実施する
  • 結果を分析する

結果を分析して必要に応じて改善を加えられるよう、まずは必ず仮説を立てましょう。どれだけユーザーの行動を十分に理解できていると思っていても、それをA/Bテストで裏付けられれば、より自信をもって次の決断を下すことができるはずです。コンバージョン指標を改善することでアプリの収益性とパフォーマンスがより向上し、その結果ビジネスを更に拡大することができます。ユーザーの行動やモチベーションをより深く理解できれば、アプリの全体的なクオリティ向上にも繋がります。

収益向上のために実施すべきA/Bテストを3つご紹介します。

1.リテンション

あるレポートによると、モバイルアプリユーザーの55%は、ダウンロード後1カ月でアプリを放置し、21%は一度アプリを立ち上げただけでその後は放置するそうです。これをふまえると、アプリをテストする際はリテンションを第一に考えるべきです。 リテンションレートとは、特定の期間(通常30日間)にユーザーがどのくらい頻繁にそのアプリに戻ってきたかを示す数値です。

すべての段階でテストしましょう。ユーザーがアプリをダウンロードした後のテスト項目として、以下のようなものがあります。

  • プロモーションコンテンツ
  • 製品の特定の機能
  • ユーザーをアプリに呼び戻すマーケティングキャンペーン
  • 各種アプリ内課金
  • スペシャルメッセージ
  • セール
  • アップグレード

2.オンボーディング

オンボーディングは、ユーザーエクスペリエンスをより理解するための最も重要なA/Bテストの1つと言われています。オンボーディングはユーザーが初めてアプリと対面する局面なので、どのポイントでユーザーがそのアプリを「使える」と判断したのかを理解することは非常に重要です。 

最初から好印象を持ってもらうことが何より大切です。アプリのユニークな機能や特長をユーザーにしっかりと理解してもらい、エンゲージメントの維持に繋げましょう。 

オンボーディングの段階のテストで確認したいのは、ユーザーがいつそのアプリに価値を見出したか、です。  

オンボーディングの改善につながるA/Bテストには以下のようなものがあります。

  •   登録のタイミング:最初からすぐに登録させますか?それともアプリを使ってもらってから登録を促しますか?後者の場合、アプリを先にユーザーに見せることになるので、ユーザーが登録を決断する前にアプリの価値を判断することになります。ここでもまた、何が響くのかをテストして確かめましょう。 
  •   ログイン:利用開始時に会員登録させる場合、ユーザーがどのフォームなら最後まで記入するのかをテストします。3行でも記入するのか、あるいは2行なら?残る人と離脱する人で大きな差が出る可能性があります。ソーシャルアカウントでのログインや、メールアドレスでのログイン、あるいはログインは要求しないという方法もあります。
  •   進捗フロー:オンボーディングにあとどのくらい画面やステップが残っているのかを見せることで、終わりまでの長さをユーザーに知らせることができます。残りの画面数を表示する、画面下部にドットで表示する、進捗を%で表示する、など様々なレイアウトのデザインをテストしてみましょう。

3.コピーのテスト

アプリの広告コピーはユーザーエクスペリエンスにおいて重要な要素で、ユーザーの行動を大きく左右します。 

アプリストアで人々の目に留まるかどうか(ASO、アプリストア最適化)もこれが大きな部分を占めています。ユーザーにアプリを見つけてもらったら、簡潔で、感情に訴えかけ、行動に繋がるようなコピーやメッセージを見せ、次のステップに移りたいと思ってもらえるよう、価値を提示しましょう。ソーシャルメディアでアプリをシェアしてもらうのか、ストアでレビューを書いてもらうのか、アプリ内課金をしてもらうのか。どのようなものであっても、コピーのインパクトをテストするのは継続的なプロセスであるべきです。 

A/Bテストに使えるアイディアをいくつかご紹介します。

  • 疑問形vs.平常文 ユーザーに次のステップを提示する際のプッシュ通知や、チュートリアルなどで実験できます。
  • CTA:何がユーザーのクリックを促し、次のステップへの行動を喚起しているのでしょう?コンバージョン上昇に繋がるフレーズをテストしてみましょう。
  • 文字数:コピーの長さをテストしてみましょう。7文字がいいのか、それとも10文字がいいのか、などです。
  • 感情の結びつき:簡単、シンプル、無料、新しい、など、オーディエンスの感情に訴えかけるようなワードを使ってみましょう。 新しいコピーをテストする際に、プレイヤーの心理やモチベーションをより深く理解できるようになります。 

 

A/Bテストでアプリをどう成長させればいいかが見えてくる

A/Bテストは、何を改善していくべきか、何を強化していくべきかを判断するうえで役立つツールです。

A/Bテストのメリット

  • より高いコンバージョン率、アプリ内課金
  • より自信をもって将来的な決断を下せる
  • 収益、エンゲージメント、リテンションの向上

A/Bテストでの発見は、ビジネスの飛躍的な成長に繋げることができ、オーディエンスが誰なのか、そしてオーディエンスの行動を理解する手助けをしてくれます。 

EtermaxがどのようにしてテストとROIを改善していったのか、こちらのウェビナー動画をぜひご覧ください!。

 

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