ゲーム, 高インパクトのクリエイティブ

広告クリエイティブのテストをゲームデザインに活かす

Rina Takagi
1月 30, 2019
Content creators are king AppLovin blog image

この数年間で広告のクオリティは飛躍的に向上しており、クオリティーの低い広告では通用しなくなっています。魅力的な広告は単に見た目が美しいだけでなく、ユーザーのエンゲージメントを促すものです。こうした状況はゲームデザインにも影響を与え始めています。

いまいちピンと来ないかもしれませんが、腑に落ちる点はあるはずです。広告クリエイティブもモバイルゲームもエンゲージメントが重要で、同じような指標を計測しています。賢いモバイルマーケターはこの点を踏まえ、自らの広告クリエイティブをゲーム内の要素の試験台にして、ゲームの仕組みから美的要素まで、あらゆる部分に広告クリエイティブの影響を反映しています。

 

魅力的な広告を作成するには

まずは基本に立ち戻って、なぜ広告が重要なのかを振り返りたいと思います。まず、広告はユーザーにアプリを紹介し、ダウンロードするかどうかの判断を促すフロントエンドのプロダクトです。訴求力のある広告は、インストール数の増加やユーザー・クオリティの向上に結びつきます。また、認知を通じてオーガニックなユーザー獲得の増加にもつながります。

良い広告を生み出すプロセスには、コンセプトの考案、テスト、評価、そして反復が含まれます。コンセプトを考案する段階では、自社アプリやゲームの最も魅力的な特徴をどのように紹介するかを考えます。様々なアイデアを出し、良質なユーザー体験のカギとなる変数をテストする必要があります。

まず、A/Bテストの段階ではコントロールされた環境のなかで単一の重要な変数を調整し、その変化がパフォーマンスにどう影響するかを明確にします。インストール件数、CTR(click-through rate: クリック率)、CVR(converstion rate: コンバージョン率)、CPM(cost per mille: インプレッション単価)を分析し、ターゲットオーディエンスにもっとも訴求できる広告を特定しましょう。

こうした広告クリエイティブテストの流れは、モバイルゲームをテストするときのKPIやストラテジーの多くが共通します。例えば、某人気パズルゲームが広告で異なる背景色をテストし、最も広告効果の高かった色をゲーム内で採用すると、リテンション率が6%上昇しました。大きな数字には思えないかもしれませんが、数百万のインストールでの6%の伸びは瞬く間に拡大につながります。

 

失敗から学び、テストを繰り返す

モバイルの世界では、トレンドは瞬時に新たな常識になり、前年に成功した広告が今では KPI を達成できなくなってしまうことが多々あります。直感も大切ですが、テストで正しさを証明することは必須です。A/B テストでは、直感に頼るだけでなく、データによって重要なビジネス判断を裏付けることができます。大きな成功につながる広告クリエイティブを生み出すにには、データは多いに越したことはありません。結果につながらないようなほどほどの状態にとどまるのではなく、失敗をプロセスの一部と受け止め、素早く失敗から学ぶことが大切です。

テストで得た結果を踏まえ、パフォーマンスの最も高い広告を繰り返しテストし、改善する段階が来ます。何が広告の成功につながるのでしょうか?パフォーマンスのテストで調整できる要素は何でしょうか?広告コピー、長さ、CTA(call-to-action: 行動喚起)のスタイルなどがテストできます。常識に囚われず、色々試してみましょう!

テストはゲームのクリエイティブや UI の要素だけにとどまるものではありません。良いクリエイティブを生み出すためのプロセスやツールは、アプリアイコンやスクリーンショット、アプリストアの紹介文、ゲームスタイル、ゲームの仕組みなどにも活用できます。数パーセントの改善が大きな飛躍につながる可能性があります。広告クリエイティブを新しくする際には(だいたい2~3週間ごとが目安だと思いますが)、そのプロセスで得た結果がゲームデザインやビジネスの成功にも反映できる可能性を踏まえておくことが重要です。

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