パフォーマンスマーケティング, モバイルアプリ成長

MAU(月間アクティブユーザー数)とは?

Rina Takagi
2月 18, 2021

月間アクティブユーザー、またはMAUとは、ユーザーエンゲージメントを測るKPIの一つです。事業における全体的な成長やパフォーマンスを見るためにもMAUを把握しておくことは重要です。

長期間に渡ってアクティブなユーザー数が多いということは、つまりユーザーエンゲージメントが高いという指標になります。逆にMAUの数値が低いと、ビジネスの低迷やユーザーのチャーン(離脱)が起きている可能性を示しています。

MAUを計測することで、今後のマーケティング戦略を練り直したり顧客体験の改善に繋げたりすることができます。例えば、アプリから離脱してしまったユーザーをターゲットとしたメールマーケティング戦略や、プッシュ通知でユーザーを呼び戻すリアクティベーション戦略などです。 

MAUを把握することで事業の健全性や月毎のパフォーマンスが明らかになります。 

ユーザーから高い収益を出すことは重要ですが、ユーザーに実際に利用してもらわなければそれを実現することはできません。製品のコアとなる機能を利用しているユーザー数を把握するのは、意義のある事なのです。 

 

なぜMAUが重要なのか?

MAUは過去30日間にそのアプリで何かしらのアクションを行ったユニークユーザー数を示します。「何をもってアクションとするか」はビジネスやアプリのタイプによって異なりますが、ログイン後や新しい投稿をクリックした後、あるいは特定のイベント内容達成後などにアクティブユーザーとしてカウントされるのが一般的です。 

MAUを計算する際、30日の間にアプリで何かしらのアクションを行ったユーザーは、ログインの回数や操作を行った回数に関わらず、基本的に1度のみカウントされます。 

 

MAU vs. DAU

MAUに加え、一日当たりのアクティブユーザー数、DAUも見ておく必要があります。DAUを追うことで、月毎ではなく日々の、粒度の高いデータを得ることができます。

ビジネスの観点から、アクティブユーザー数を把握するのは重要です。アプリの有用性や、利用されている頻度を測定できるからです。またマーケティングキャンペーンの効果も測定できるので、ビジネスの重要な目標の達成に繋げたり、主要指標の計算にも役立てることができます。 

MAUのデータからは、アクティブユーザー数に依存する、例えば以下のような重要な指標も明らかになるかもしれません。

  •   顧客生涯価値(LTV, Life Time Value)
  •   顧客獲得単価(CPA, Cost Per Acquisiton)
  •   顧客獲得費用(CAC, Customer Acquisition Cost)
  •   コホートリテンションレート

MAUではリピートユーザー数も把握できるので、将来的なリテンションキャンペーンや、チームや会社の戦略の参考になるかもしれません。 

反対に、チャーン(離脱)しているユーザー数も明らかになります。どちらも収益向上と発展性に大きな影響力を持ち得ます。

 

MAUのデメリット

MAUを考察する際は、その数字を少し疑ってかかる必要があります。精度が低かったり、表面的な数値のみであったりする可能性があるためです。MAUが膨れ上がってしまうのも問題で、こうなると重要な指標などを測るのには精度は十分とは言えません。 

例えば、アプリにログインしたかどうかのみでアクティブユーザーとしてカウントしている企業もあります。ログイン以降、ユーザーがアプリに関心を持って利用したかどうかは考慮されていません。このような場合は、MAUは必ずしも、ユーザーが本当にアプリに惹きつけられているかどうかを測るベストな方法とは言えないのです。(注:このカウント方法はすべての企業で採用されているものではありません。例えば、別の企業ではユーザーがログインしてかつ何かしらのアクションを行わないとMAUにはカウントされません。)

ユーザーの質も測定しにくくなります。ユーザーの流入元によってはアプリの特徴的な機能に関心を持たないユーザーが発生することもあり、これもまたMAUの数字を膨れ上がらせる要因になります。 

 

MAUの急増または急減

MAUを通してユーザーの質を深く把握することはできませんが、ユーザー数の急増や急減を監視するのには最適な方法です。 例えば、あなたのアプリがApple App Storeでフィーチャーされたとしたらインストール数が一気に増え、これにより月間アクティブユーザー数が増加するでしょう。 

 

MAUはハイレベルな指標

時間をかけてMAUを追えば、ユーザーがどのくらいそのアプリに惹きつけられているかや、アプリのどの部分がユーザーの興味を引いているのかを知ることができます。 また新しいマーケティング戦略や、製品や機能のリリースがユーザーにどのように響いているかも見えてくるでしょう。 

ユーザーのチャーンもMAUから計算、予測することができ、そこから戦略を練ることもできます。これは月間の全体的なエンゲージメント向上の一助となるはずです。

市場性とエンゲージメントを通してMAUを増やす方法に興味をお持ちですか? App Hacksシリーズのパート2を是非ご覧ください。(パート1もお見逃しなく。)

AppLovinのゲーム部門責任者であるKeith Kawahataとともに、市場性、エンゲージメント、そして収益向上について学びましょう。※日本語字幕をオンにしてご覧ください!

 

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