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インディーは台湾で夢を見るか? 〜台北ゲームショウ 2018
イベントレポート〜

Tatsuo Sakamoto
2月 2, 2018

ニーハオ!坂本です。2018年1月25日から28日まで開催された台北ゲームショウ (1月25日〜26日がBtoB、26日〜28日がBtoC) の最初の2日に参加してきました。

台北ゲームショウ (Taipei Game Show) はアジアを代表するゲームイベントの1つで、昨年15周年を迎えました。公式発表によると1日の平均来場者数は9万人近く、総合来場者数はここ数年40万人を上回っていて、東京ゲームショウの来場者数約25万人と比較すると (かつ、日本の人口約1.3億人に対して台湾の人口が約2,300万人であることを考慮すると) 非常に規模が大きく、注目度が高いイベントであるかがお分かりいただけるかと思います。

僕は今年が台北ゲームショウに参加するのは初めてでした。昨年参加した人から「BtoB 会場に関しては、2016年と比べて2017年は人が少なく落ち着いていた」と事前情報を得ていたのですがどっこい、初日の朝から BtoB エリアは参加者も多く、大変賑わっていました。事実、2017年よりも盛り上がっていたという声を各所から聞きました。

AppLovin-台北ゲームショウ

BtoB エリアはインディーのブース (机) が出身国ごとに所狭しと並ぶ。

 

BtoB 会場はワンフロアで、約200の企業や個人が出展。同じ会場内に、インディーゲームフェスタが開催されていました。インディーの割合は他のゲームショウと比較しても多く、出展者全体の8割程度がインディーだったようです。国際色も非常に豊かで、最も多かったのは地元・台湾のデベロッパーでしたが、日本・韓国・香港・マカオなど北東アジアや、シンガポール・インドネシア・マレーシアなど東南アジア、インド、オセアニア、北米、ヨーロッパなど様々な国・地域からブースが出展されていました。スマホゲームの展示をしていたのは約半分で、次に多かったのがPC、一部がVRという構成です。

日本からブース出展していたのはざっと数えたところ20弱で、勝手に事前に想像していたより多く驚きました。会場で初めて知ったのですが、インディーデベロッパーは審査に通ればなんと無料で “BtoB エリアに2日間、BtoC エリアに3日間のブース出展” “3泊4日のホテル滞在 (1名まで)” “公式ネットワーキングパーティ” などの特典が受けられたそうです!幸い台湾は日本から非常に近く (沖縄から来ていたデベロッパーさんは「東京より近い」と言っていました)、渡航費もさほど高くないため、少なくとも金銭面では非常に出展のハードルが低いイベントと言えるでしょう。

 

開発中の “PARADE!” を出展されていた、個人開発者の @_ukn_ さん

AppLovin 台北ゲームショウ

沖縄からきた HARARECORPORATION のゲームを  遊ぶ参加者

 

台湾は親日国であり、アニメ・ドラマ・ゲームなど日本のコンテンツ文化は広く深く浸透しています (事実、BtoC エリアにはマリオ、ドラゴンボール、シャドバ、クラフィ、FGO、SAO、キングダムハーツなど非常に多くの日本初IPが大きく展示されていました)。そのため、欧米ではあまり受け入れられない “日本っぽい” グラフィックの日本のインディゲームも、繁体字に翻訳されていれば (時には日本語のままでも) 台湾ではヒットするということが以前から時々起きていました。

AppLovin-台北ゲームショウ

BtoC エリアは大行列!BtoB のチケットを持っていれば、裏から並ばずにすぐ入れました(笑)

 

また、地理的・言語的に近いことから、台湾を “中国への入り口” としてとらえているデベロッパーもいます。今回の台北ゲームショウでも、中国はじめ北東・東南アジアへの展開を担うパブリッシャーが多く参加していました。日本のインディデベロッパーにとっては、文化的に受け入れのハードルが低い台湾から入って、中国市場に進出するというのは、海外展開の1つの方法として実現可能性が比較的高く、台北ゲームショウはその肌感覚を掴むのと、場合によってはパートナを見つけるのに適したイベントだと感じました (しかもコストが極めて低い!)。

AppLovin-台北ゲームショウ

台湾はご飯も美味しい、治安もいい、冬は日本より温暖。控えめに言って超楽しかったです。初日の夜は、台湾の夜市で食べ歩きを楽しみました♪  AppLovin Japan のマーケティングマネージャのエイミー多めでお届けします (笑)。

 

北京オフィス勤務の台湾人・Rogerも一緒なので台湾進出も安心でした。ちなみに、若く見えるけどアラサーです(笑)。

ローカライズやサポートなど、手間やコストは確かにかかりますが、うまくいけば格段に大きな成功を収められるかもしれない世界市場進出。AppLovin はアメリカ発のグローバル企業ですが、僕個人としてはやはり日本人として、日本のデベロッパの開発したゲームが世界に羽ばたいて、何千万・何億というユーザに遊ばれるのを見てみたいですし、そのためにより一層のサポートを全社あげて行っていきたいと、改めて感じた台北でした。来年も是非台北ゲームショウに参加したいと思います!

 

 

 

VIP ディナーを共催した Tenjin の田口さんと一緒に。カジュアルゲームの広告出稿が凄い勢いで伸びているそうです。

 

最後ポエムみたいになってしまいました。現場からは以上です。

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