PeopleFun は、開発リソースを投入する際に、より合理的な意思決定ができるよう、ゲームのコンセプトの市場性(Marketability)を測るため、標準化されたプロセスを確立しようと考えていました。
つまらない映画を観た時のことを思い出してみてください。途中で消そうかなと思いつつも、すでに1時間以上その映画に費やしてしまったがために、結局最後まで観てしまったことはありませんか。あるいは、料理を注文しすぎてしまったけれど、すでに支払いを済ませたために、完食しなければというプレッシャーを感じたことは?
これらはサンクコスト(埋没費用)の誤謬として知られるものの例で、モバイルの世界ではせっかくゲームを作り上げたのに思ったような人気が出ず、お金だけがかかってしまう状態を言います。 これを回避するために、ゲームを全て作り込む前に、そのの市場性を探ることが重要なのです。
市場性のテストは、コアとなるゲームメカニックから始まります。スタジオは開発にリソースを投入する前に、ゲームのコアとなるコンセプトやアートワークに、プレイヤーが興味を持つかどうかの情報を可能な限り知りたいと考えます。
市場性のテストは、ゲームプレイのメカニックやアートワークがターゲットとなるオーディエンスを引き込むかどうか、ダウンロードしてもらえるかどうかを探る最良の方法です。
見込みがなさそうであれば早々にその案は捨てて、次の案に進むという判断を下すことができます。
時間と労力を相当注ぎ込んでしまったと思うことなく、そのゲームを引き続き作り続けていくのかそれとも次の開発に進むのかをデータから判断することができるのです。これでサンクコストも低く抑えることができるでしょう。
ダラスに拠点を置くトップゲームデベロッパーPeopleFun は、AppLovin の SparkLabs とタッグを組み、ゲームのプロトタイプの市場性を判断することにしました。PeopleFunは Wordscapes (Android)、 Wordstacks (Android)、 Blockscapes (Android) 、Word Chums! (Android)、Wordscapes in Bloom (Android)などの人気のカジュアルゲームを手掛けています。
SparkLabs は、スタジオ向けに魅力あふれるクリエイティブを制作するために設立された創造性溢れるチーム。 AppLovin が提供する、デベロッパーのモバイルアプリの成長を後押しするパワフルなソリューションのひとつです。
SparkLabs は以下のようなサービスを提供しています。
「世界中のさまざまなモバイルゲームスタジオと一緒に作業をしてきて、去年はより多くのデベロッパーの皆さんが、純粋なUA以上に、洗練された方法でクリエイティブの力を利用するようになっていることが分かりました。」と、SparkLabs 代表、Marketing Operations の Senior Director を務める Alice Guillaume は述べます。「ここでひとつの鍵となるユースケースとして浮かび上がったのが、動画やプレイアブルを利用して、潜在的なプレイヤーベースやマーケットフィットに関してできる限り多くのインサイトを得て、新たなゲームを開発する際に十分な情報に基づいて賢く判断を下せるようにする、ということです。」
PeopleFun は SparkLabs のノウハウを活用し、新たなゲームメカニックで次のようなことを把握できるかを探りたいと考えていました。
SparkLabs は PeopleFun のニーズをベースに、ランダムなグループに対して、デザイン性に優れ考え抜かれたクリエイティブを見せてアンケートを実施、その後パフォーマンステストに移る、という市場性テストの戦略を立てて実施しました。
ではPeopleFunはどのような結果を得られたのでしょうか?
データテストの結果は非常に興味深く目を見張るようなもので、PeopleFunがゲームについてより良い判断を下すヒントになりました。
例えばあるゲームで、SparkLabsは2種類のゲームメカニックとアートスタイルをテストしました。ゲームメカニックは、1つはピンボール、もう1つはビリヤードです。
アートスタイルは、1つは明るくカラフルで、もう1つの方は暗めのデザインにしました。結果は衝撃的、かつ有益なものでした。最もパフォーマンスが高く多くのユーザーを惹きつけたのはピンボールの方で、PeopleFunにとって従来コアオーディエンスとなっていた大人の女性とは異なる、年配の男性というデモグラフィックに響くゲームメカニックを見つけ出すことができたのです。
このような発見はPeopleFunにとって価値あるもので、進出できる可能性がある新たな市場が見え、かつその後ろ盾となるデータを得ることができたのです。PeopleFunは、MVPプロトタイプを構築するべくデベロッパーのリソースを投じる、という次のフェーズに確信をもって進むことができました。
SparkLabsのおかげで開発に進めるべきではないプロトタイプが分かり、PeopleFunのビジネスや、どのタイトルを開発するか、あるいはボツにするかを考えることに貴重な時間とエネルギーを使わずに済みました。
AppLovinのGrowth部門のSenior ManagerであるAlexandra Osborne-Jonesはこう説明します。「SparkLabsはPeopleFunが効率よく成長し、製品開発を進める上で欠くことのできない存在です。新たなゲーム案の市場性テストをサポートすることで、PeopleFunはユーザーエンゲージメントと市場性がどちらも高いであろうゲームを素早く取捨選択することができます。
そこから私たちは、市場で日の目を見ないゲームのプロトタイプを作ることに時間を無駄にするのではなく、確実なゲームのプロデュースを実施していくことができるのです。」
SparkLabsが提示する客観的なデータは、ゲームデベロッパー個人の先入観を軽減してくれます。スタジオで働いていると、ゲームデベロッパーやデザイナーは、自分たちなら絶対プレイする、すごくクールなゲームを作っていると思いがちですが、だからといって広大な市場でも同じように魅力を感じてもらえるでしょうか?
必ずしもそうとは言えません。だから市場性テストのデータが鍵となるのです。この客観的なデータは「勘」に左右されず、正確な数値だけを測定して示してくれます。
例えば、あるゲームの試作品の動画で、動画が最後まで閲覧された数に対するCTRのパーセンテージが高いなら、それは最初の予想通り、市場性があるということを示すポジティブな指標になります。
SparkLabsとのパートナーシップを継続することで、例えば定期的にアートスタイルをテストしたり、ゲームメカニックやコピーなどを巧みに変更していくことができます。これらのテストはより純度の高い、洗練されたレベルで行われ、ゲームを最適化していくための価値あるデータをもたらしてくれます。
Chief Product and Analytics Officer の Carol Miu氏はパートナーシップの真価について次のように語っています。「SparkLabs は新しいゲーム開発の戦略に不可欠な存在でした。正確な分析、クリエイティブな開発とテスト工程を通して、最もROIが高くなるであろうゲームのアイディアを特定するのを助けてくれました。潜在的顧客が一番面白いと思ってくれるコンセプトに投資するためのデータを示してくれ、時間とお金を節約することができました。市場に求められていないものを作るのに、時間と労力を無駄にするわけにはいきませんから。」
PeopleFunでDesign Director of Productを務めるLee Eisenhuth氏はこう付け加えます。「ゲームを作るのには時間がかかるものです。面白いと思って1年かけてゲームを作っても、それをプレイしたいと思ってくれるオーディエンスの規模が、ビジネスを経営するには小さすぎたなんてことになったら、と想像してみてください。SparkLabsは、コードを1行書き始めるよりも前に、新たなゲームのアイディアをテストできるような動画クリエイティブに変換して市場での需要を探る手助けをしてくれます。」
あなたのアプリのためにSparkLabsがどのようなサポートができるか是非ご確認ください。