アプリストアのランキングでトップを走るデベロッパーは、新規ユーザー獲得のために、毎日多額の予算を投じることができます。一方、時間も予算も限られているインディーデベロッパーは、厳しい競争を強いられることもあるでしょう。
限られた予算内で、新規ユーザーを獲得するにはどうすればよいのでしょうか。
まず、目的を明確にしないまま、とりあえずスタートするというのは禁物です。最も収益性の高いユーザーを細かく分析してからターゲットの市場を定めることが、競争相手を把握するカギです。
次に大切なのは、最大の収益が見込めるチャネルと戦術だけに注力することです。例えば、多くのユーザーが30日以内にアプリから離脱する傾向がある国や、LTV が獲得コストに比べて低い国に、 多額の予算を投資するのは得策ではありません。
併せて、コンテンツ戦略、PRによるメディア露出、クロスプロモーションなど、低コストあるいは無料で利用できるアプリマーケティングの手段はすべて検討しましょう。
最後に、ユーザー獲得はプロセスであって目的ではないことを常に心に留めておいてください。 UX を改善し、収益向上を目指して A/B テストを繰り返すことでゲーム自体のパフォーマンスが向上することで、かけられる予算やCPI単価の競争力もつき、ユーザー獲得戦略にも違いがみられるはずです。
今回は、限られた予算内でユーザーを獲得するための10のヒントをご紹介します。
ユーザー獲得戦略のプロセスに入る前に、まずは既存ユーザーのデータを大量に集めることが大切です。課金状況はどうなっているのか?継続率は?最も継続率の高いユーザーのタイプは?こういった基本的なデータが揃ってこそ、ユーザー獲得に注力できます。弊社のJohannes Heinzeは、PocketGamer.bizで次のように2つのポイントを語っています。
低コストまたはコストをかけずにユーザーにリーチすることは可能ですし、オーガニックでのユーザー獲得を達成する上でも重要です。ただ、時には予算をかけて有料広告を出稿したり、マネタイズで発生した収益の一部をゲーム内通貨などのリワードでユーザーに還元することも、意味があるでしょう。いずれにせよ、ただ何かを売ろうとするのではなく、ユーザーに向き合ってコンテンツのクオリティを意識することがカギとなります。
「トラクション-スタートアップが顧客をつかむ19のチャネル」(ガブリエル・ワインバーグ、ジャスティン・メアーズ著)では、さまざまなキャンペーンに生かせそうな、低予算で簡単な戦術が数々紹介されています。その中から、低予算でユーザー獲得を目指すマーケターにおすすめのヒントを3つご紹介します。